木目込みの雛人形って今話題になっている雛人形ですよね。
一見したところはかわいい感じのものなので、いわゆる普通の雛人形と比べると、高級感に欠けるところもあって敬遠する人もいるようです。
親が安そうなものを買ってきたといって文句を言う人もいるとかいないとか。
しかし、この雛人形、木目込みの雛人形といってれっきとした由緒正しいもの。
始まりはなんと江戸時代の元文年間(1736~1740)というからすごいです。
中には普通の雛人形は顔が怖いのでこっちの木目込み人形にするという人もいるようですね。
普通の雛人形はきっちりと作った服を普通の人間のように人形に着せるというものなのですが、この木目込み雛人形は胴体の木地に筋目を入れてそこに服の端の部分を埋め込んで(木目こんで)服を着せるという感じのものなります。
現在の江戸木目込み人形は京都で作られていた技法が江戸に伝わったものなのですが、京都は賀茂という地域で作られていたということもあって当初は「賀茂人形」や「鴨川人形」と呼ばれていたそうです。
ご覧のとおり雛人形自体も一回り小さいので、飾りやすいという利点があって現代の家庭事情に合っている人形だとも言えますね。
木目込み雛人形の一秀
普通の雛人形は高級なものともなるときちんと作家がいて製作や監修をしたりしています。
そして、この木目込み雛人形でもきちんと作家がいます。
喜多呂・幸一光・喜久絵などの作家が有名なのですが何といってもおすすめなのは一秀。
現在の一秀は二代目で木村安子さんといいます。
一秀は1948年、木村弁之助(初代一秀)による創業以来、新しい素材や感性を常に追求してきています。
その人形たちは古典美に現代感覚を取り入れたもので、現在多くの人に高く評価されているものなのです。
一秀木目込み人形のラインナップ
一秀の雛人形のラインナップには
秀櫻
重陽の節句
スタイリッシュ雛
さくらさくら
十五人飾り
神雛
親王飾り
五人飾り
十人飾り
などがあるのですが、
今風の家には「さくらさくら」などがぴったりかもしれません。
逆に和風の昔ながらの家には「十五人飾り」といったところでしょうか。
あくまで私感なので、ご自分で見てみるのが良いかと思います。
最後に
ということで一秀を紹介してきました。
木目込み人形というのはその大きさが大きいものでも幅70cm程度。
これならどんなところにも飾ることが出来ますね。
サイズは小さくても作りは伝統美あふれるもの。
ぜひお手頃サイズの木目込み人形を飾ってみてはどうでしょうか。